日商簿記検定3級に必要な決算整理事項のうち収益および費用の見越・繰延の話です。
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【今回も費用の見越(みこし)についての話の続きです。】
初めてこの記事をお読みになる場合には決算(57)費用の見越(みこし)Tから
読んでいただくと話がわかりやすいかもしれません。
来年支払うはずの費用でも、今年の分ならばそれは損益計算書に記入し、
同じ金額を貸借対照表の貸方に負債として書いておく。
ということまで前回考えたわけです。
それでは、また同じ時期に、同じ費用が発生したらそうなるのでしょうか?
前回まで次のような取引で考えました。
会計期間は平成○1年1月1日から平成○1年12月31日までです。
(例)
平成○1年4月1日に銀行から¥100,000を現金で借り入れた。
返済日は平成○2年3月31日、利息¥6,000は返済日に元金とともに支払うこと
になっている。
平成○2年に支払う利息は平成○1年の分(平成○1年4月1日から平成○1年12月
31日まで)と平成○2年の分(平成○2年1月1日から平成○2年3月31日まで)
のはずです。
平成○1年 |
平成○2年 |
1/1〜3/31 |
4/1〜6/30 |
7/1〜9/30 |
10/1〜12/31 |
1/1〜3/31 |
4/1〜6/30 |
7/1〜9/30 |
10/1〜12/31 |
|
¥4,500 |
¥1,500 |
|
まだ支払っていなくても、平成○1年の分の金額で平成○1年の損益計算書と貸借対照
表を作りました。
平成○1年の損益計算書と貸借対照表は
前々回決算(58)費用の見越(みこし)Uと
前回決算(59)費用の見越(みこし)Vの
記事を見てください。
平成○2年の損益計算書は、他に支払いがなければ次のようになります。
損益計算書
平成○2年1月1日から平成○2年12月31日まで |
費用 |
金額 |
収益 |
金額 |
売 上 原 価 給 料 支 払 家 賃 支 払 保 険 料 ・・・・・ 貸倒引当金繰入 減 価 償 却 費 ・・・・・ 支 払 利 息 ・・・・・ 当 期 純 利 益 |
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ 1,500 ・・・・・ 収益−費用 |
売 上 高 ・・・・・ 受 取 手 数 料 ・・・・・ 受 取 利 息 ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ |
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ |
この平成○2年の4月1日にまた銀行から同じ金額を同じ条件で借り入れたらどうなる
かです。
平成○2年 |
1/1〜3/31 |
4/1〜6/30 |
7/1〜9/30 |
10/1〜12/31 |
¥1,500 |
|
上の図に次の年を付け足してみると、次のようになります。
平成○2年 |
平成○3年 |
1/1〜3/31 |
4/1〜6/30 |
7/1〜9/30 |
10/1〜12/31 |
1/1〜3/31 |
4/1〜6/30 |
7/1〜9/30 |
10/1〜12/31 |
¥1,500 |
平成○3年3月31日支払い分¥6,000 |
|
平成○2年には支払わないが、平成○2年の分の利息があるはずです。
そこで、その分が損益計算書と貸借対照表に記入されます。
平成○3年3月31日に支払われる予定の利息¥6,000のうち、
平成○2年4月1日〜平成○2年12月31日分(9ヶ月分)
¥6,000×9÷12=¥4,500
平成○3年1月1日〜平成○3年3月31日分(3ヶ月分)
¥6,000×3÷12=¥1,500
となるはずです。
平成○2年 |
平成○3年 |
1/1〜3/31 |
4/1〜6/30 |
7/1〜9/30 |
10/1〜12/31 |
1/1〜3/31 |
4/1〜6/30 |
7/1〜9/30 |
10/1〜12/31 |
(1)¥1,500 |
(2)¥4,500 |
(3)¥1,500 |
|
|
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑ |
|
|
平成○3年3月31日支払い分¥6,000 |
|
この結果、平成○2年の損益計算書には平成○2年の分の費用が記入されていなければ
なりません。
損益計算書
平成○2年1月1日から平成○2年12月31日まで |
費用 |
金額 |
収益 |
金額 |
売 上 原 価 給 料 支 払 家 賃 支 払 保 険 料 ・・・・・ 貸倒引当金繰入 減 価 償 却 費 ・・・・・ 支 払 利 息 ・・・・・ 当 期 純 利 益 |
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ 6,000 ・・・・・ 収益−費用 |
売 上 高 ・・・・・ 受 取 手 数 料 ・・・・・ 受 取 利 息 ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ |
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ |
平成○2年の損益計算書には、
平成○2年3月31日に支払った1月1日〜3月31日の分→(1)¥1,500
平成○3年3月31日に支払う予定の4月1日〜12月31日の分→(2)¥4,500
つまり、¥1,500+¥4,500=¥6,000
が記入されるはずです。
平成○2年の貸借対照表には、
まだ支払っていない(平成○3年3月31日に支払わなければならない)
平成○2年の分の費用が記入されます。
平成○3年3月31日に支払う予定の4月1日〜12月31日の分→(2)¥4,500
貸借対照表
平成○2年12月31日 |
資産 |
金額 |
負債および資本 |
金額 |
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・
|
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・
|
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ 未払利息 ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ |
・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ 4,500 ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ ・・・・・ |
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